年度更新の賃金集計を「給与データ」でおこなう場合、1年分の給与・賞与額をすべて登録し終えてから、年度途中で発生した労保雇保区分変更や労保対象外手当額を除外する必要があるため、繁忙期に業務が集中しがちです。また1年分をまとめて対応するため、対応漏れが発生するリスクもあります。
一方、「賃金ファイル」では、労保対象外手当をあらかじめ設定でき、月ごとに労保雇保区分を保持できるので、年度更新前に業務が集中することがありません。
労保対象外手当が発生する、年度途中に労保雇保区分の変更がある事業所は、「賃金ファイル」の利用を特におすすめします。
現在、「賃金ファイル」にデータを登録していない事業所は、賃金ファイル操作マニュアルに沿って設定をおこなってください。なお、Cells給与で給与計算をしている事業所は、こちらの手順をご確認ください。
「賃金ファイル」データを「年度更新」に反映させる方法
- 「年度更新」内の「「給与データ(賃金ファイルデータの切替)」を開きます。
「賃金ファイルデータ切替」をクリックし、読込開始月を選択して「読込」をおこないます。
※「賃金ファイル」を支払月にて登録している場合は、当月払の事業所は「前年4月」、翌月払の事業所は「前年5月」を選択します。
- 「賃金ファイル」データの読込後、画面にて確認をします。
年の途中で区分が変更されている従業員は2段表示になります。
年の途中に新規に追加された従業員は、気づきやすいよう「黄色」になります。
- 「賃金ファイル」データの読込が完了したら、「年度更新」内の「賃金集計表作成」へ進み、「集計」から労働保険番号を読み込み、賃金集計表を作成します。
※「チェックと編集」をおこなう必要はありません。
「賃金ファイル」データの修正が必要な場合
■労保・雇保区分のみ修正をおこなう方法
「年度更新」内にて修正が可能です。
- 「年度更新」内、「給与データ」にて賃金ファイルデータを読み込んだ後、再び「賃金ファイルデータ切替」をクリックし、注意タブの「過去情報変更」を開きます。
- 該当の従業員を選択⇒変更する該当の月を選択⇒新しい区分を入力し「実行」をクリックします。
「実行」の後は、再度賃金ファイルデータの読込をおこなってください。
■労保・雇保区分以外の修正をおこなう方法
「年度更新」を閉じ、「賃金ファイル」にて修正をおこないます。
- 「賃金ファイル」の「年間データ」にて任意の月を選択後、「賃金台帳」を開きます。
- 対象者を選択し、労保対象額、労保雇保区分の修正箇所を確認します。前年分は、左上の「前年賃金台帳へ」にて切り替えます。
- 右上の「社員情報の編集」を開き、「項目別変更」にて該当の変更項目を選択し、各月の修正をおこないます。
「労保対象額」の修正をした場合は、今後賃金ファイルへデータ取込時に自動で計算ができるようこちらの手順にて労保対象額設定もおこなってください。
なお、Cells給与からデータ取込をおこなっている事業所は、上記の労保対象額設定後に再度Cells給与からデータ取込をすることで、まとめて修正対応も可能です。取込方法につきましては、こちらをご覧ください。
操作の流れは動画でもご確認いただけます。ぜひお役立てください!
【動画】賃金ファイルデータを利用して年度更新(8分50秒)
- 賃金ファイルデータを年度更新へ利用するメリット 00:20~
- 賃金ファイルデータを年度更新へ読込する方法 01:30~
- 賃金ファイルデータの修正(労保雇保区分変更のみ) 03:45~
- 賃金ファイルデータの修正(労保雇保区分変更以外) 05:38~