更新日:2025年9月26日
令和7年度税制改正により「特定親族特別控除」が創設され、所得税法上の扶養控除の基準が見直されました。あわせて、日本年金機構より、2025年10月1日以降に適用される社会保険の被扶養者認定要件の変更が公表されています。
これらはいずれも、学生など19歳以上23歳未満の方に関わる重要な制度改正です。
本ページでは、税制・社会保険それぞれの改正内容のポイントを整理するとともに、「台帳」でご活用いただける機能についてご案内します。
令和7年度税制改正「特定親族特別控除」の創設
令和7年度税制改正により、特定親族特別控除が新たに創設され、大学生等の19歳以上23歳未満の方の収入が103万円を超えても世帯への税負担が大きくならないよう、段階的な控除が適用される制度となりました。
改正内容
■対象者
居住者(納税者)と生計を一にする、19歳以上23歳未満の親族
※ただし、配偶者、青色事業専従者として給与の支払を受ける人及び白色事業専従者を除きます。
■所得要件
合計所得金額が58万円超123万円以下の人
※給与収入のみの場合、その年中の収入金額が123万超188万円以下である人
■適用時期
令和7年12月以降の年末調整・確定申告から
参考:国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について(源泉所得税関係)」
社会保険の被扶養者認定の緩和
本改正は、令和7年度税制改正により、所得税法上の扶養控除に関する基準が見直されたことを踏まえた制度調整です。
具体的には、人手不足対策・就業調整対策として「特定扶養親族(19歳以上23歳未満)」の年収要件の緩和が決定されました。これに伴い、健康保険制度における「被扶養者」の認定基準についても、税制と整合性を持たせる形で見直しがおこなわれたものです。
改正内容
■対象者
19歳以上23歳未満の被扶養者
※ただし、被保険者の配偶者は除きます。
■年間収入要件
被扶養者認定における年間収入要件が 130万円未満 → 150万円未満 に引き上げられます。
■適用時期
2025年10月1日以降の届出に適用
注意点
■年齢の判定基準
年齢判定は「扶養認定日が属する年の12月31日時点の年齢」で判断されます。
例えば、2025年10月に19歳の誕生日を迎える場合には、2025年(暦年)における年間収入要件は150万円未満となります。
(参考)
| 2024年 | 2025年~2028年の間 | 2029年 |
| 18歳の誕生日を迎える年に おける年間収入要件は130万円未満 |
19歳の誕生日を迎える年から 22歳の誕生日を迎える年における年間収入要件は150万円未満 |
23歳の誕生日を迎える年以降、60歳に達するまでの間の年間収入要件は130万円未満 |
■認定時期での適用
10月1日より前の期間を含む場合は、従来の要件(130万円未満)が適用されます。
扶養認定日に応じて旧基準/新基準のいずれで判断されるかに注意が必要です。
例)2025年10月1日以降の届出で、2025年10月1日より前の期間について遡って認定する場合は、19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる年間収入の要件は130万円未満で判定します。
詳細は日本年金機構のホームページ「19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります」をご確認ください。
またこのたびの19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる認定の変更について、企業から挙がりそうな疑問がQ&Aにまとめられ、日本年金機構のホームページ上に公開されています。
詳細は「年金Q&A (19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる認定)」をご確認ください。
税制・社会保険の改正点まとめ
| 税制 | 社会保険 | |
| 対象者 |
19歳以上23歳未満である者 ※居住者(納税者)と生計を一にする親族 ※配偶者、青色事業専従者として給与の支払を受ける人及び白色事業専従者を除く 【年齢判定基準】 |
19歳以上23歳未満である者 ※2025年10月1日以降、扶養認定を受ける者 ※配偶者を除く
|
| 年収要件 |
給与年収150万円以下の場合、特定親族特別控除額が満額(63万円)となる ※給与収入150万円超188万円以下の場合は段階的に受けられる控除額が減少する |
年収150万円未満(見込額)の場合、被扶養者となる ※同居・別居の区分、被保険者収入の半分未満など、他の認定要件に変更はない |
| 適用時期 |
令和7年12月以降の年末調整・確定申告 ※令和7年11月までは改定前にて対応 |
2025年10月1日以降に手続きする場合 ※2025年10月1日以降の認定日である届出に適用 |
【台帳活用】適用対象の可能性がある扶養家族の確認
今回の見直しにより、被保険者やそのご家族に影響が及ぶ可能性があります。
『台帳』では登録されている情報より、扶養認定日が属する年の12月31日時点で、19歳以上23歳未満の社会保険の扶養家族を有する従業員を抽出することが可能です。該当者がいる場合は、事前に把握しておくとスムーズなご案内につながります。
1.台帳MENU画面より「検索抽出」を開き、「年齢」をクリックします。
2.「被扶養者検索」タブを開き、抽出したい事業所を選択し、検索条件等を入力して「抽出」します。
3.社会保険の被保険者及びその被扶養者が抽出されますので、必要に応じて「印刷」してご利用ください。
社労士事務所で働く職員のためのオンライン学習サービス『ロウカレ』にて
新たなコンテンツとして追加しております。よろしければご活用ください。